昨年は令和元年の事例2の勉強会でした。本番で58点でしたが、点数が低かった理由は自分なりにわかっています。
問題の構成としては、第1問でSWOT、第2問で単価向上、第3問設問1で新規顧客ターゲット、第3問設問2で新規顧客を固定客化するという、いわば事例2の鉄板中の鉄板ネタで構成された基本的な問題が多かったという印象です。あとから振り返ればね。A評価じゃないのにそんなに偉そうなことも言えないのですが。
基本的な問題ばかりではあるのですが、この年の事例2はあちこちに回答に使えそうな要素が埋め込まれているため、それの取捨選択に悩んで時間が足りない方も多かったのではないかと思います。
第3問設問1のターゲット
第3問設問1で使えるターゲットですが、基本的にはジオ、デモ、サイコの3面から検討するかと思います。デモの中でも年齢層だけでも使えるネタがたくさんあります。
10代と40代 図1 全国とX市の年齢別人口構成比から
30代~50代 与件文の記述から
大きく分けて10代、40代、30代~50代の3パターンがあります。
協業先はジオですが、貸衣装、有名ブランド衣料品店、宝飾店、雑貨店、美容室などたくさんあります。個人的には協業先も年齢層もどれを選んでも大差はないのかなと思います。どれを選んでも0点はないですし、全体で整合とれていればいいのかなと思います。
ここで、回答はピンポイントでターゲットを決め打ちするのか、複数回答を記入するのか、試験的に悩むところではあります。当然ですが実際にはターゲットは絞ります。10代と40代では取りうる施策は異なりますし、貸衣装店と宝飾店でも協業する内容も変わってくるでしょう。岩崎先生の本を読んだ人であればターゲットは絞るべきだと思うでしょう。
私も試験中はピンポイントで絞れたと思いました。今でも結構自信はあるのですがあの点数だからあまり大きな声では言えませんね。。
今回は大手チェーンの進出による顧客の流出を補うための新規顧客開拓です。ということは、大手チェーンとターゲットが被ることは避けるべきです。ということは低価格志向、近さ重視の顧客を捨てなければいけません。ということは高級路線でいくのはB社のとりうる策となるわけです。また、Xさん、Yさんともにオプションの注文があまりなくて物足りないというような記述もあります。高級路線でオプションもりもりにすればXさんとYさんも満足でまさにwin-winです。
となると貸衣装店より有名ブランド店や宝飾品店が協業先としてふさわしいということになります。ターゲットはもちろん価格よりデザイン志向の高級志向の顧客。今思えば年齢層は固定する必要なかったかなとも思います。図1の表はX市の年齢別人口構成比ですが、近さ重視の顧客は大手に流れるため、また高級路線で行くのなら商圏は広く取る必要があります。X市以外の年齢層はわかりません。年齢層はこだわらず高級志向の顧客とするべきだったかもしれません。
理由はもちろん「低価格チェーンと差別化できるから」です。正直これ以外の理由が見当たりませんでした。「貸衣装はYさんとの関係性が~~」という話も聞きますが、ゼロベースの新規顧客開拓ならその強みを活かすのもいいのでしょうが、今回は低価格チェーン参入で顧客減少が予想されていることから、変に強みを活かすよりも低価格チェーンとの差別化という点のほうが重要であると考えています。
そんなわけで協業先は「宝飾品店と有名ブランド店」、年齢層は「40代」、理由は「X市で多く」「オプション追加が見込め」「大手と差別化」とだいたいピンポイントで書きました。
試験対応ではどうか
このターゲットをピンポイントに絞ったのは危なかったなと思いました。というのも自分自身の考え方が高得点取らなくてもいいから60点でいいやと試験に臨んでいたからです。事例1でも「最大の理由」を迷わず並列書きした通り、事例2もたくさんあるターゲットや協業先を並列書きする方法もありました。60点狙いであれば、事例2に限ってはいまいち納得できないのですがターゲットや協業先をは並列に書いても良かったです。
ただし、これは本試験の対応に限ります。本試験での失点を避ける策です。過去問を解いている方はターゲットを並列書きした時点でその問題は0点だと思ったほうがいいですし、練習でそんな逃げ道にそれないほうがいいです。80分の時間内ではできなかったとしても、復習で自分なりに筋道通った回答を作るべきです。
実務ではターゲット絞るんですから、過去問を解く際はちゃんとターゲットを一つ、施策と理由合せて整合性がとれるような練習をすべきです。ターゲットや協業先をたくさん書いていいのは本試験だけです。その辺り勘違いしないでくださいね。
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