勉強には必ず必要だけど好きな人は見たことない暗記。診断士試験でも法務、法務、中小の3科目が「暗記三兄弟」なんて呼ばれていたりと、あんまり避けては通らない道です。まあガチガチに暗記するより理解に努めたほうが結局は楽だったりするんですけど。。
今回はみんなが嫌いな暗記について、お役立ちそうな情報を紹介します。
エビングハウスの忘却曲線
暗記をする人ならみんな知っているエビングハウスの忘却曲線。暗記をして20分後には42%のことを忘れ、1時間には56%のことを忘れ、1日後には74%のことを忘れている、、と思っていませんか?違います。エビングハウスの実験は人間がどれだけ忘れるかを実験したものではありません。エビングハウスの忘却曲線の表すのは「節約率」です。再び完全に暗記するまでに1回目と比べてどれだけの時間を節約できるかを表したものです。つまり20分後には42%忘れる、、のではなく20分後に暗記し直すと1回目の暗記に比べ負荷で暗記できる、ということを表しています。
しかも、この実験に使われたものは単語にすらなっていないアルファベット3文字の無意味な文字列の暗記です。「jzd」「utf」「aeh」とかいくつ並んでもそら暗記なんか進まんわ、って話です。
記憶には短期記憶と長期記憶があり、短期記憶は約30日しか残らないそうです。繰り返し暗記することで短期記憶から長期記憶に情報が保管され、身につくのです。短期記憶から長期記憶となるには反復して覚える必要があります。その際にどれだけ負荷を節約できるのかがエビングハウスの忘却曲線なのです。1回目より2回目の方が暗記に必要な時間は少なくなります。
暗記は負の感情なエピソードとともに
昔、記憶術で有名な方の記憶術レッスンに参加したことがあります。記憶術といってもすぐに身につくものではなく、繰り返しの鍛錬が必要なものでした。近道なんかありません。ですが実際先生はすごかったです。こっちが作った適当なシナリオを1,2分もあれば暗記してしまいました。その方法については、先生の飯のタネでしょうし、身につかなかった自分が偉そうに紹介するわけにもいかないので、公開されている情報で役に立ちそうなものを紹介します。
負の感情を伴うエピソードとともに記憶すると記憶が定着しやすいそうです。子供の頃の記憶って、良かったことや嬉しかったことより、嫌なことや痛かったこと、のほうが覚えてたりするものです。なので、暗記も負の感情のエピソードともに行うと定着しやすいそうです。
エピソードは適当に自分で作れば良いです。
五感をフル活用して暗記
記憶には五感をフル活用します。とはいえ嗅覚と味覚はなかなか使用しづらいですが。視覚、聴覚、触覚はフル活用できます。見てるだけ、読むだけ、ではなかなか暗記なんかできません。読んでいるだけだと理解したつもりとなりがちです。
視覚→読む、見る
触覚→書く、書く、書く、ひたすら書く
ここまでは想像できるかと思いますが、おすすめは聴覚の活用です。聴覚は通勤中でもお風呂の中でも家事をしながらでも寝る前に目をとじながらでも活用できます。暗記したいことをスマホのレコーダーに自分の口から吹き込みましょう。それを延々と聞くのです。
これは私が口述試験の前に行ったものです。二次試験の与件文をレコーダーで録音、ひたすら聞いて一週間過ごしました。自分の声ってあまり聞かないので気持ち悪いものなのですが一週間もすれば慣れました。オンライン講座の講師の先生の声でもいいのですが、自分が暗記したいポイントに絞って録音するのがおすすめです。必要な箇所だけインプット回数が増えます。
結局は暗記より理解に努めたほうが早い
いくら暗記の理屈や暗記方法を知ったとはいえ単語だけ暗記を行うのは苦痛で進まないです。やっぱり理解してしまったほうが早いことは多々あります。
例えば運営管理や事例3で頻出の「CAD」「CAM」「CAE」。どれがどれだっけなーと、ただアルファベット3文字を暗記しているとなかなかスっとでてこないものです。これを少し理解をすすめると
CAD:Computer Aided Design
CAM:Computer Aided Manufacturing
CAE:Computer Aided Enginieering
と、その意味を理解してしまえば判断に迷うことはかなり少なくなります。「設計」と言われればCADだ、「製造」はCAMだな、と思い出すことができます。CADは設計CADは設計CAMは製造CAMは製造。。って暗記してても辛くないですか?暗記ではなく理解を行うことは決して遠回りではありません。むしろ近道です。
さいごに
今回はちょっとかわった暗記の切り口を紹介しました。結局は理解につとめることや、反復復習が必要、ということです。誰でも簡単にパッと暗記できる方法なんかありません。工夫して暗記できる方法を見つけてください。
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