資格試験の鉄板学習ツールといえば過去問です。中小企業診断士試験でも当然有効な試験対策です。各社から出版されておりますがどれを使えばいいのでしょうか?私は同友館の「過去問完全マスター」をオススメします。
過去問完全マスターのいいところ
掲載されている問題の量
過去10年分の本試験問題から頻出論点や、重要度の高い問題問題が掲載されています。重要度の低い問題は本書には掲載されていませんが購入者特典としてダウンロードすることができます。
おそらく中小企業診断士受験市場では最大手?のTACは5年分の全問題の掲載ですので、単純に倍の問題量となります。
問題の並び順が学習に最適
TACの過去問は同じ年度の問題が1番から順番に並んでいますが、過去問完全マスターは分野ごとに複数年度にまたがってまとめて掲載されています。そのため、いわゆる「タテトキ」に向いています。同じ論点の問題を続けて解くことができるため、一つの論点についての理解が深まりやすくなります。
TACの過去問にも巻末に出題分野の一覧の記載はあるのですが、年度が変わればページは飛ぶので追っていくのが大変です。その点過去問完全マスターは次のページに同じ論点の問題があるためタテトキしやすい構造となっています。
※「タテトキ」とは
過去問を解く際は、年度ごとに問題を解くのではなく、同じテーマの問題を一度にまとめて解くことが有効とされています。似たような問題を一度に解くことにより、一つの論点を深く学ぶことができるだけでなく、出題パターンや問われ方の変化に対応できるようになります。特に中小企業診断士の一次試験では同じ問題は繰り返し出題はされませんが似たような問題は出ます。そのため過去問を解く際は、答えの暗記でなく選択肢の内容の理解まで行う必要があるため、年度ごとに問題を解くのではなく、より理解の深まりやすい論点ごとのタテトキが有効となります。
また、問題文の次のページに答えが載っているため、後方のページにまとめて解説が掲載されているタイプの本と比較すると手間が少ないです。わずかな時間でも問題を解きたいという人もすぐ答え合わせができるので良いと思います。
過去問完全マスターのなんとかしてほしいところ
すべてがいい面ばかりというわけではありません。
発売が遅い
他の過去問と比べて発売が遅いです。早い科目で2月発売、3/14時点では経営情報システムの発売がまだです。3月ともなるとインプットはすでに終え、あとは過去問を回転するだけという人も多いと思いますので、そのタイミングで未発売だとどうしようもありません。
分厚い
掲載問題の多さの裏返しですが、どの科目も大変分厚いです。持ち運びはしづらいです。
問題と答えが見開きになっている箇所がある
これさえなければ文句なしなのですが、ページによって左ページに問題、右ページに回答が記載、と見開きでネタバレするかなりイケてない箇所があります。うまく調整しページをめくらないと答えが見えない部分もあるのですが、どういうわけか見開きで見えちゃう問題も残っているのです。これ、同友館側も自覚してるっぽいんですよね。。ならなぜ直さないのだ。
まとめ
なんとかしてほしい点はあるものの、私は好きな本です。一次は合計3回受験し、先の2回はTAC、もう1回は過去問完全マスターを使用しました。やり直すとしても過去問完全マスターをまた買うと思います。過去問はどれを買えばいいのか迷っている人にはオススメします。
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